メニュー

耳鼻科の話② シラカバ花粉症と果物アレルギー(PFAS)

[2024.04.13]

みなさまこんにちは

 

今回は耳鼻科の話第2弾です。

 

タイトルにもある通りシラカバ花粉症です。

道民にとっては厄介な時期が近づいてきました。

今年のシラカバ花粉飛散は過去10年で最狂、昨年の6倍ほどとの試算も出ているとか・・・

 

ぜひ症状がひどくなる前からの治療開始をお勧めします。

 

そんなシラカバ花粉症ですが、私は茨城出身ということもあり、しばらく無縁でしたが・・・

 

北見在住だった頃、お中元で近くのクリニックからさくらんぼをいただいた時でした。

さくらんぼ、ももは大好物でしたので、卑しい私は外来の誰よりも先に パクリ

 

かゆい・・・

 

耳鼻科の中では有名なシラカバ花粉症による『花粉-食物アレルギー症候群』が発覚した瞬間でした。

 

 

 

この『花粉-食物アレルギー症候群(pollen-food allergy syndrome,PFAS)』ですが、口唇・舌・のどなど口の症状が特にでやすいために『口腔アレルギー症候群(Oral Allergy Syndrome,OAS)』とも呼ばれます。

 

そしてこの花粉-食物アレルギー症候群ですが、シラカバ花粉症で特に有名で、特定の果物や野菜を食べた後に口の中や喉などにアレルギー反応を引き起こす病気です。

報告によると20-40%でバラ科食物に対する症状が見られるとのことです。

 

原因としては、花粉症の原因となるアレルゲン(アレルギーを起こす原因となる物質)と、果物や野菜に含まれるアレルゲンが似ているためです。

ただこれらの多くが消化酵素や加熱処理に影響を受けやすく、症状が口・のどなどに限られることが多いとされています。

 

症状としては食物摂取直後から始まる口唇・舌を含めた口腔・咽頭・喉頭の

・急激なかゆみ

・チクチク・イガイガ感

・血管性浮腫(むくみ)

などです。

症状は軽症で自然に治っていきますが、豆乳などの大豆製品に関しては呼吸困難や蕁麻疹などの全身症状へとひろがった報告もあり注意が必要です。

 

花粉との交差反応性が報告されている果物・野菜などですが以下の様なものがあります。

 

 

食物アレルギー診療ガイドライン2021より

 

 

 

診断に関しては問診・皮膚テスト・血液検査・食物経口負荷試験などで行いますが、耳鼻科のクリニックでは皮膚テストまでは通常行いませんので、問診と血液検査などでしょうか。

ただこれまでの報告では果物のアレルギー検査(皮膚テスト、採血)では証明が難しいこともあるため、花粉症の有無と問診により診断することもあります。

 

治療としては・・・

・まずは原因となる食物を避けること

・抗ヒスタミン薬(アレルギーの薬)などの内服で症状緩和

・加熱調理で大部分は摂取可能

などです。

 

よくなることが期待できないため、基本的には食べないようにするか熱を通すかですね。

 

私は大好きな桃・さくらんぼが食べられなくなりましたが、みなさんはいかがですか?

 

 

本日もありがとうございました。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME